中国にきて4か月。まだ黄河を見たことがなかった。
前のユーラシア横断と欧州ふらふら車旅の時に、大きな川になるほど水は濁ることは感じていた。緑だったり、茶色だったり。暑くてたまらなかった夏、川の中州で水着でくつろぐ人を見ながら、水の色に躊躇して真水のプールにわざわざ入ったのは、ロシアのアストラハン。なつかしいなぁ。
黄色い河と書くんだから、泥水なんだろう。ただ、見る機会がなかったので、今回の旅で通り過ぎる時に、鉄道の車内からチラッと見る予定にした。そして、探してみると河川敷まで行けそうな場所もあったので、途中下車して、そこを目指すことにした。
まずは車窓から黄河を見る!!
...安陽から洛陽に向かう列車内、眠気と戦っていた。旅の疲れもたまっていた。でも、西に見える山が高くなってきて、もうすぐ川だと地図アプリが示している。やることがない。あの山の向こうに少林寺拳法の故郷が…グー。Zzz
鉄橋を渡る音にハッとして目を開ける。
一応見えた。茶色い。写真に収めるには手遅れだった。なるほど。茶色いな。まあ、大雨の後の日本の地元の川もあんな色だともいえるし…
数日後に河川敷に下りることを予定していたので、たいして気にもしなかった。
が、ふたを開けてみると、不運はつづく。
お次は途中下車して黄河を見る!!
鄭州で途中下車し、河川敷に向かった。もちろんバスを乗り継いで。あの道路の高くなっているところが堤防で、そこからなら黄河が見えるのだろう。と上ってみたものの、見えない。堤防上の片道1車線の道路のやや下に、林が広がっているだけだ。
ただ、地図アプリは林の向こうは川だと示している。堤防沿いの道路をフラフラと歩きながら林の向こうに川が見えるのを探す。
ちらっと見えた!!が遠い。
黄河遊覧区と銘打った河川敷の公園の入り口が数キロ先にあるはずだ。バスを降りてすぐ、声をかけてきたバイクタクシーみたいな乗り物を一度断った。もう誘われることもない。今なら乗りますよー( ;∀;)
トボトボと…小一時間。
やっと到着してみたら、ひとけがない。入り口に何やら紙が、、、休園の張り紙。川の危険水域を超えたらしい。私の旅行出発の数日前まで、大雨が中国各地であった。そして、南からは台風が近づいている、という時期だ。・・・運がない。
宿の近くまで戻り、やけ食い。
今度こそ!!!
鉄道の中から、雨が降り始めた。
済南に着いた頃には、傘が必要なくらいの雨になった。翌日の黄河観察はもう行く気もなくなった。一泊で宿を出ることにして翌日の列車で自宅に帰った。
黄河は見られなかったが、自宅までの列車の横の畑は冠水していて茶色い水が畑から低地では線路にあふれ流れ込んでいた。けっこう危険に見えるけど?トンネルの中に勢いよく入ってくる茶色い水の中を列車は徐行で進んでいく。線路の10センチ下は濁流。トンネル内の線路の右も左も茶色い川だ。
・・・これは、列車は運休していいレベルなんじゃないか??
案の定、次の駅で2時間の待機。その間に雨は止んだけれど、水は引いたのか?車窓から町を観察。低いところの道路は水に埋まって見えないけれど?そんな景色をハラハラしながら見ていたら、無事最寄り駅まで到着した。翌日から台風だった。
これは、後日見た済南の黄河。これこれ。こんなのを見たかったの!
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