・日が沈む!
鳥たちが寝床に向かうということは、日暮れが近いということだ。
この風景…私は知っている。街灯なんてなく、自分のライトを頼りに走る道が夕陽の後にはやってくる。だいたい目的地の感じはわかったし、入園は明日と決めたから目的地を宿に変更して扇形の外縁沿いの道から円の中心近くに向かう川沿いの道へと進路を変えた。
川沿いの道は少し高台にあり、一面が見渡す限りの茶色で空が広い。鳥の群れがいた青い空は薄くなり、色を変えていく。そして、河川敷の道の舗装は小さな十字路を超えたところから土に変わった。黄砂をふみ固めたような細かくて乾燥した土に。本当は楽しみたい。赤く染まる空やわずかに残った凍っていない水場を寝床にする鳥の様子を堪能したい。
でも、時間がない。
土煙を上げながら前だけを見てひた走る。キジのつがいが何度も横切る。1日の終わりに申し訳ないと思ったり飛び方が渡り鳥と違って不格好だと面白く感じたりするが、スピードを緩める余裕はない。もうすぐ完全な闇になる。なんとか目を凝らせば向こうの起伏が見える程度の時間帯に、舗装路に突き当たり、川を渡ることができた。
その後は細い道ながら対向車もあり、宿まで不安を感じることはなかった。
途中で見た浮橋や石油掘削機を楽しむためにも橋の前は明日は同じ道を通ろう。でも、橋の後は土の道はやめて第2の選択肢として表示された舗装路の方を通ろう。多分日中はキジもいないだろう。と計画を立てて寝た。
ぽちっとしていただけると、うれしい。
にほんブログ村