地中海西側うろうろ 69日目
見渡すかぎりアーモンドの丘
中国で行けなかった、見られなかった風景がある。
西の果て、伊犁の一面のピンクの丘だ。アーモンドの花が満開になる3~4月限定の景勝地として中国では有名だった。
ここも、そうなるのでは?
丘を越えても越えてもアーモンドの木が続く。植林したてのエリアもある。大増殖中だ。
想像してください。この全てが淡いピンクだったとしたら。
おそらく3月初旬、すごいことに.....誰かに託す。
そういえば、「ウィリアムズ・ポターズの死」(アラン・シリトー著)に「アーモンドとイナゴマメの並ぶ赤土の野原」とあった。
現在はイナゴマメはほとんど増えず、アーモンドを大量に増やしたようだ。本に載っていたスペインの情景としての植物、少し先取りになるルートもあるが、ここでまとめて羅列する。
本にあった植物
ナツメヤシ...ジブラルタルからアリカンテの海岸線沿いに多い
オレンジ...モレリャからアリカンテまでバレンシアの山沿いに多い
コルク樫...ロンダからジブラルタルに抜ける山道沿いに多い
アーモンド...標高1000mくらいに多い。700mだとオリーブばかり
グラナダよりグランドキャニオン
グラナダは川の丸石が堆積した土の層が削られてできた盆地にあった。
それよりも、グラナダへ行く途中で見た風景、グアディクスに下る道が凄かった。
赤土の断崖はまるでグランドキャニオンのような絶景を見せてくれた。その間を抜けて下っていく。アーモンドの丘は標高1000m前後だったので、ここでぐっと低くなる。赤土は削りやすいのかほら穴住居や倉庫だらけだ。
思わず声がでた。すごい。
ここで下った後は赤土とオリーブの世界だった。イタリアと違い、下草なし。イタリアに海賊が通った理由がわかる。圧倒的に風景が豊かだった。
しかし、この量を誰が収穫するのか。
イタリアで作業を見ただけに、気が遠くなる。
ロンダからジブラルタルまで
ロンダの崖は想像以上の深さだった。
この小さな街はグラナダとセットなのか大型バスで観光客も来るような観光地で賑わっていた。そして、りんご飴をもつ少年を発見!!が、また見つけられず街を後にした。
ここからは自動車道を避け、旧街道のような山沿いの道を行く。すると、バイカーが増える。コルク樫の林もあった。
夕方、小さな町を通った。
そこで黒いマントをまとった8歳くらいの男の子を見た。もう少し進むとピエロのようなお面を手にした10歳くらいの男の子が玄関のお母さんから何か言われてふり返って返事をしていた。ああ、ハロウィンだ。
ハロウィンはこんな感じがいい。かわいい。
みんな知り合いの小さな町で、近所の家の扉をたたく勇気を持つことが、普段と違う姿でセリフを言う事が、ハロウィンの肝だと思いませんか?
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