地中海西側うろうろ 59日目
本日はポンペイまで行ってみよう!!と朝からはりきって出発したものの、遺跡より道が気になった1日となった。
ゴミだらけ。
振り返れば昨日、山を越えて宿まで50kmくらいになったとき、通った街の道路がロシアやカザフの道並みに酷くて、穴ボコや深いひび割れがあったり、道自体封鎖し迂回させるような町があった。“この街、行政が破綻したのかな?”と思ったけれど、そこから宿までの道路と町並みは、それまでの雰囲気と明らかに違い、荒れた雰囲気を醸し出す。明らかにペルーを思い出すような(失礼!)違和感を覚えた。
今朝のポンペイまでの自動車道は凄かった。家庭ゴミではなく業務用ゴミ袋ごと大量放置された路肩、工事中で工事が止まって車線がない道は、強い者から進入する。道路まで路肩で割れたガラスが散乱し、歩道も占拠したガラクタ屋のキリスト像は前のめりで道路にはみ出し、ロータリーでは市場から出てくる車が逆走して...
これはひどい。全然運転できる気がしない。
窓からタイヤ(車の)が落ちて来たときは幻じゃないかと疑った。
ポンペイは16€の価値が見い出せず入らず。
私の持つ歩き方が10年前の本(11€)のためか、値上がり(16€)しているのをチケット売り場で知り、払う気がなくなるのがイタリアでは多い。覚悟がたらない。
villa Reginaだけ見た。
ポンペイを埋めたのと同様の堆積した火山灰&れきの層が見られた。火山灰の層の厚さも体験できたので満足。
案内してくれた女性の「12m掘れば、あのマンションの下からも昔の建物出るよ〜」ていう学芸員っぽい素朴さが好きだった。
その後、その学芸員さんオススメの街エルコラーノによってから帰る事にした。
街の中はゴミの散乱は無かった。ゴミだらけなのは自動車道に限られるようだ。
しかし、ここはここで、別の無法地帯があった。
中世の町並みで、ただでさえ石畳の狭い道なのに、大陸では当たり前の路上パーキングエリアがある。そこに入れるので車線の中で自由に止まったりバックしたり急に出てきたり逆走したり...。
せめて方向指示器を使ってほしいが、ほとんどマニュアル車なので操作に忙しくて出さない車の方が多い。
舗装路は穴ぼこだらけだったり離合できない幅になったり3車線になったり自由な走行をするバイクや車...なんでもあり。
旦那曰く、“四方八方が敵だらけ”。
何が起こってもおかしくない様はゲームの世界のようだった。
助手席に座っているだけでも焦点が定まらず、最後は立ちくらみみたいな状態になっていた。
同じイタリア内で、こんなに道も運転マナーも違うのか。北部しか行かなければ知れなかったスリル。いらんけど。
こうなると、自分の敷地内だけ守る、警備員を置く世界になる。
自分が住むとしたら、“町と町の境い目で行政が機能する”くらいの行政≫マフィアの街がいいなぁ。
寛容と管理のバランスの難しさを考える。
もくじはこちら
ぽちっとしていただけると、うれしい。
にほんブログ村