東営の湿地と臨沂の温泉が外せない旅行の目的地で、あとは周遊できる範囲で面白そうな場所を探しただけなので、斉文化博物館は正直なところ期待は薄かった。
ただ、中国に来てからずっと町の背景や歴史にひっかかりを感じながらそのままにしていた。それがちょっと理解できた。とてもいい収穫だった。
「三国志」で知った黄巾の乱や「項羽と劉邦」に出てくるずる賢い斉の国、青島のナンバープレートは斉ではなく魯、どれもつながらなかったけれど、この博物館で秦の始皇帝がおさめる前後を比べられた。
中国に来てから日本で「キングダム」が流行っているのを知った。日本に帰ってからNHKアニメで見ようとした。2回だけ見たけれど、まだ…面白さが…
そして、紫禁城(故宮)と同じ塀で守られた中世古城エリア、西安の兵馬俑と目的を同じくした土人形の集団、今も山から海にかけて残る斉を守るための長城など、大きくはないが世界遺産と共通する意思でつくられたものを見て、この国の形の基礎を知る思いがした。
秦の始皇帝が泰山に来たり浪邪台に立ったと聞いても興味はわかなかったが、国の境目や統治者の重要訪問場所となる理由が見えたので、今までの知識と地形がつながった。
そして、偶然にも臨沂に向かう途中で高速道が斉の長城の場所を横断したので、その丘に立てたことも趣深い。寒いけど。思いがけず、いい1日になった。
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